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15 方針

リーダーシップ上級

 人の上に立つ賢者ならば等しく掲げている旗、それが方針である。はとバスのガイドが旗を持たずに一人スタスタと薬師寺を一巡してはならぬのと同様、旗を持って先頭を歩き、歩きながら振り返って、皆が同じ道を歩いているかを確かめ、歩き方を直し、旗を見据える目線を正してやる。旗すなわち方針とは、山の頂(いただき)であり、且つ頂へ導く道標なのである。(これを「どうひょう」と読めば宮本百合子の小説だし、「みちしるべ」と読めば福山雅治の歌だ)

見果てぬ夢か

 銀河系の中心には射手座(いてざ)があり、射手ケンタウルスはさらに宙心に向かって矢を放とうとしているのである。ベーブルースは素振りをひとつくれた後に、レフトスタンドを太い右人差し指で指し示したのである。方針とは、そこに居合わせた人々が向かう中心でありベクトルである。ベクトルとは、大きさと向きを持つ量のことで、たとえば速度である。方針は歩く向きと速度を教えてくれて、そのことがもたらす果実の大きさを予感させてくれたのである。だが今となっては、はとバスのガイドがいるだけでベーブルースは現れず、ケンタウルスも神話の世界に沈潜(ちんせん)したままだ。方針を持ったリーダーが現れる確率が夢に属する時代とはなったが、貴台はどうかね、ひとつデッカイ旗を振ってみては。