tomorrowvia Portland

4/3 Yelpのデリバリーマップ/切り口+パッション

 〈The Local Yelp - Portland〉は週一のニューズレターだ。きょう、タイミングの良い情報を送ってきた。

Delivery Options in Portland During Covid-19
COVID-19 Update: Flatten the curve but also help support local businesses. As this is an ever changing situation, please double check with businesses that any mentioned offer noted below is still being offered! We understand things change quickly, and we update this Yelp Collection as we receive new information. If you have a suggestion or edit to share, please email portland@yelp.com.

新型コロナ期間中にデリバリーできるお店
コロナの感染カーブをフラットにするだけでなく、地元のビジネスもサポートしましょう。状況が変わりやすいので、サービスが続いているかをお店に確認してください。私たちは新しい情報を受け取るたびに、このYelpコレクションを更新します。シェアすべき提案や修正情報があればYelpにメールしてください。

yelpmap

 〈Yelp〉は食べログのようなグルメサイトでもあるが、扱っている分野はもっと広い。理容室、金物屋、自動車修理から、学校、教会、広場、公園、観光地、さらには写真家、画家までもレビューの対象にしている。つまり職業別電話帳のすべてに、サービス、運営、地図、レビュ−などの情報を加えたようなサイトなのである。

 しかし〈Yelp〉もあらゆるレビューサイトと同じように、主観的レビューと評価点が消費行動にバイアス(片寄り)をかけがちで、評価された側(Businessと呼んでいる)の命運を左右することになる。それゆえ、評価をめぐるさまざまなトラブルを抱えることになる。評価サイトは、その存在自体が社会的課題になってきたのだ。

 これを打破するには、やらせ、偽、攻撃、有料投稿などを抑止するアルゴリズムの、さらなる開発が必要だ。だがこれだけで済まないことは、これまでのレビューサイトの歴史に明らかである。まったく別なアプローチが必要なのだ。

 そんな中でいま〈Yelp〉が進めていることは、「ローカル化」と「コミュニティ化」ではないかと想像している。

yelpsign

 お店のサービスや品質を知っているのは地元住民だ。評価がズレていればすぐにわかる。逆に言えば、地元住民の「実態と評価のギャップ感」を最小化できれば、サイトへの信頼が維持できる。信頼が維持できれば、高評価、低サービス(品質)のお店は、怪しいお店として評判を落としていくことになる。これは、昔の町の暮らしにあった風景とよく似ている。

 レビューの足場をローカルに置き、ローカルのBusinessをサポートし、ローカルのコミュニティの質を上げる。〈Yelp〉はこれらに軸足を移すことで、将来の事業を健全に拡大させる基盤を得ようとしているのかも知れない。

 その運動のひとつが、ニューズレターの〈The Local Yelp - Portland(地域はチェンジできる)〉ではないだろうか。パスタ、フォー、デザートなど、食をテーマにしたお店のコレクションがメイン記事だが、「アップルが摘みごろ」でファームのコレクションがあったり、「インドアで思い切り楽しもう」で美術館とバーを同じコレクションにしたり、読んでいて楽しいのである。

 コレクションとは、切り口の勝負である。美術展示などではキュレーターによる新しい切り口のコレクションが観客動員を左右するが、切り口の発見と編集は、すぐれてクリエイティブな作業だ。これを一括ではなく、ローカル毎に(切り口の共有はあるが)編集していくのは並大抵ではない。

 新たな切り口は、お店や場所の新たな魅力に光を当てることになる。それはお店や場所に、進化や深化の動機を与える。そうした運動をユーザーに案内して、運動に巻き込む。

 今週の「コロナ下で配達してくれる店」というコレクションも、ただの便利情報ではない。配達する店に光を当て、配達していない店にヒントを与え、情報提供や修正にユーザーを巻き込み、デリバリーの食事でコロナの感染を鈍らせ、地元の経済も維持する。そうしたパッションが感じられるのである。

NozomN