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05 ホウレンソウ

消息

 言わずと知れた「報連相」である。「報告・連絡・相談」を略した。カチョーになるまでに何度耳にしたことか。これからは部下に対して思い切り言ってみたい。「報連相ができなければ一人前のビジネスパーソンと言えないぞ!」

原産

 原産地は確(し)かとはわからない。旭化成会長の宮崎輝さんが「報連相」を標題にした本を書き、日本中に伝播(でんぱ)したように記憶する。今や「日本報連相センター」がある時代だ。奈良県生駒郡に本部があると聞く。国内のみならずシンガポールにまで支部を広げその伝播力を誇る。本家のホウレンソウ(いつも食べてるヤツね)が西アジアから日本に渡来したのと逆コースである。しかして邪馬台国も報連相も、奈良発祥説の論争渦に巻き込まれている。

誤用注意

 「報連相ができなければ一人前のビジネスパーソンと言えないぞ!」と叫んでも、カチョーがヒラであったときにそうであったように、部下には報連相が身につかない。身につかないことがまた報連相の必要を強調してくれる。英語が身につかぬ国民だから英語が流行り続けているのと同様である。しかし報連相が身につかないのは誤用が原因である。報連相は叫ぶ道具ではない。報告されたらその報告を評価し、連絡を受けたらその連絡を確認し、相談されたら指示を出す。つまり報連相は、評確指(評価・確認・指示)とセットになって初めて正常に機能するのである。汗もかかず金も払わずに食い物を求めてはイケナイのである。ちなみにこの評確指(ヒョーカクシと読む)、拙生の造語だが、東京・芝浦から久しく不出である。